解説
空所の前にある suspend は「〜を停止する、見合わせる」の意味の他動詞です。目的語の位置に置かれた accepting は動名詞となります。
suspend に to do が続く形はありませんが、それに加え、to be accepted では「受動」になってしまうため、直後の bitcoin の行き場がなくなってしまいます。accept bitcoin とするためには「能動」でなければなりません。
having been accepted は having+過去分詞ですから「完了動名詞」となりますが、やはり、been accepted 部分が「受動」になってしまうため、bitcoin を目的語にできません。
Elon Musk(イーロン・マスク)と言えば、宇宙開発のスペースX ( Space X )や、電気自動車のテスラ ( Tesla ) の創業者として有名です。今年の初め、その Tesla で電気自動車を購入する際に、暗号資産のひとつである bitcoin(ビットコイン)を使用した支払いの導入を発表しました。しかしながら、今回はその発表から一転し、bitcoin での支払いを停止するというニュースです。
Tesla のような影響力の大きい企業が bitcoin を決済に導入したことで、bitcoin 自体の価格も上昇したようですが、今回の発表を受けて下落したようです。
報道によると、bitcoin の採掘 ( マイニング、mining ) や、個々の取引 ( トランザクション、transaction ) には膨大な量の化石燃料 ( fossil fuels ) を必要とし、環境への負荷が大きいため、これを持続可能なエネルギー ( sustainable energy ) に転換しない限りは、Bitcoin を使用しないとのことです。マイニングのためには、高性能な専用ハードウェアが大量に必要で、それらを稼働させるためには装置の冷却も含め、莫大な電力を消費するそうです。その電力を生み出すための発電に化石燃料が使われていることを Elon Musk が嫌ったことになります。
電気自動車は環境への負荷を減らす側面があるわけですから、大量の化石燃料を使用することになる bitcoin を利用し続けることは、企業理念そのものに反するということですね。